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東京から全国へ。命を守る保護犬活動の現状と課題

2024年7月30日

ペットの殺処分は長年の課題ですが、近年、動物愛護団体や自治体の取り組みにより、大きな前進が見られます。しかしながら、未だに多くの命が奪われているのが現状です。このブログでは、殺処分の現状と課題、動物愛護団体の活動、そして私たち一人ひとりができることについて解説します。命あるものの尊厳と幸せを守るために、何ができるのか一緒に考えていきましょう。

目次

1. 東京都における殺処分からの保護犬譲渡推進策

東京都では、年間約10万頭もの犬猫が殺処分されている深刻な問題が存在しています。この問題を解決し、保護犬の譲渡を増やすために、東京都動物愛護相談センターでは積極的な取り組みを行っています。

1.1 登録手数料等の免除

東京都では、保護犬の譲渡を促進するために、登録手数料等の免除措置が行われています。具体的な支援内容は以下の通りです。

  • 犬の登録手数料(3,000円)を免除
  • 狂犬病予防注射済票交付手数料(550円)を初回免除
  • 「台東区犬のしつけ教室」の参加費(2,000円)を初年度免除

この取り組みは、台東区を含め東京都全域で行われており、東京都動物愛護相談センターや登録譲渡団体から保護犬を譲り受けた区民が対象となります。

1.2 申請方法

保護犬を譲り受けた区民は、東京都動物愛護相談センターまたは東京都登録譲渡団体から発行された「証明書」を持参し、保健所で申請する必要があります。

1.3 対象となる区民

この支援策の対象は、東京都内に住んでおり、東京都動物愛護相談センターまたは登録譲渡団体から保護犬を譲り受けた区民です。

まとめ

東京都では、登録手数料等の免除や支援策を通じて、保護犬の譲渡を推進しています。これにより、保護犬への関心が高まり、新しい飼い主への譲渡が促進されています。東京都の取り組みは全国的に注目され、他の自治体でも同様の取り組みが進められています。保護犬の譲渡を通じて、犬の殺処分ゼロを実現するためには、私たちも積極的に関心を持ち、支援することが重要です。保護犬は小さな命でもあり、犬や猫の殺処分をなくすために、私たちの取り組みが必要です。

2. 日本全国の保護犬殺処分の現状

2.1 保護犬の殺処分数

日本全国では、2018年度において年間7,687頭の犬が殺処分されました。この現状は非常に悲しいものであり、改善すべき課題として取り組む必要があります。

2.2 殺処分の方法

保護犬の殺処分は、全国の動物愛護センターや他の施設で行われています。残念ながら、これらの犬たちはガスによる窒息死などの方法で命を奪われてしまっています。

2.3 動物愛護団体の取り組み

幸いにも、ピースワンコ・ジャパンなどの動物愛護団体はこの現状に積極的に取り組んでいます。彼らは広島県において殺処分ゼロを実現し、今後は全国的に広げることを目指しています。

また、愛護団体や個人の保護活動の増加も犬殺処分の減少に寄与しています。これらの団体や個人は、保護施設や自宅で犬を引き取り、適切なケアを行い、新しい飼い主に譲渡する活動を行っています。

2.4 法律の改正と整備

犬の殺処分が減少している背景には、動物愛護管理法の改正や整備も一役買っています。法律の変更により、保健所が飼い主による安易な引き取りの申し出を拒否することができるなど、犬の命が守られる機会が増えたのです。

2.5 地方自治体の取り組み

自治体も積極的な取り組みを行っています。神奈川県では、動物取扱業者からの引き取り拒否や飼い主への説得などを行い、収容数自体を減少させる取り組みが行われています。茨城県では、犬や猫の殺処分ゼロを目指す条例を制定するなど、積極的な取り組みも行われています。

2.6 課題と求められる支援

しかし、殺処分を防ぐためにはまだまだ課題が残っています。飼い主による放棄や迷子の犬、野犬の問題が根本的な解決策となるべきです。また、愛護団体側も引き取りの負担が重くなってきていることから、支援や協力がさらに必要です。

犬の殺処分問題は私たち全員の問題です。犬たちが幸せな生活を送れるよう、積極的な関心と行動が求められています。一人ひとりができることを考え、犬の命を守るために行動しましょう。

3. 殺処分ゼロを実現したピースワンコ・ジャパンの活動

ピースワンコ・ジャパンは、広島県で最も殺処分が多い地域で、犬の殺処分をゼロにすることを目指して活動しています。2011年からの取り組みを経て、2016年には広島県内での犬の殺処分ゼロを達成し、現在もその成果を維持しています。また、この成功を全国に広げ、日本全体での犬猫の殺処分ゼロを目指しています。

ピースワンコ・ジャパンは、以下の取り組みを行っています。

  1. 犬舎の整備と増設: 収容能力を高めるため、約2,000頭を収容できる犬舎を建設し、さらに増設しています。これにより、より多くの犬を保護・収容することが可能となっています。
  2. 保護犬譲渡センターの開設: 広島県内や関東地域には、ピースワンコ・ジャパンが運営する8カ所の保護犬譲渡センターがあります。ここで保護された犬たちは、里親に譲渡され、新しい家族として迎えられる機会を得ています。
  3. 犬の保護と訓練: ピースワンコ・ジャパンは、処分対象とされる犬を愛護センターから引き取り、保護施設で適切なケアを行っています。また、犬に必要なトレーニングや社会化を行い、引き渡し前の準備を行っています。
  4. 飼い主の意識啓発活動: 犬の飼い主に対して、責任ある飼育や適切な犬の飼い方についての啓発活動を行っています。犬との暮らし方や健康管理に関する情報提供やイベントの開催を通じて、飼い主の教育を支援しています。

これらの活動を通じて、ピースワンコ・ジャパンは愛護センターにおいて処分対象とされる犬を救い、ガス室を使った無差別な処分を防止しています。

4. 殺処分の背景と引き取り理由

4.1 殺処分数の減少と動物愛護団体

近年、殺処分数の減少には、民間の動物愛護団体の直接的な引取り活動が一因となっています。これにより、保健所が引取るペットの数が減少していると考えられます。

4.2 引取り理由:飼育放棄、高齢者飼育、迷子など

保健所でのペットの引取り理由は、飼育放棄や高齢者の飼育難、迷子などさまざまです。中でも最も深刻かつ解決が難しい問題は、「終生飼養」の責任を果たさず、保健所や愛護団体にペットを引き取らせる飼い主の存在です。可愛さに流されて軽々しく飼うことは避けるべきであり、行政と民間団体は責任を持ってペットを飼える人のみに飼育権を与える環境を整えることが課題です。

また、迷子の問題についても一定の対策・対応が可能です。例えば、迷子のペットをBluetoothで探索できるウェアラブルデバイスが販売されているほか、マイクロチップの普及啓発も行われています。所有者の特定ができないペットが保健所に引き取られる割合が8割以上であることからも、迷子対策の重要性が示唆されます。

4.3 引取り後のケアと積極的な譲渡活動の必要性

殺処分を免れたペットを適切に処理するためには、保護センターと民間団体が協力して継続的な引き取り活動を行う必要があります。また、行政自体も積極的な返還や譲渡活動を行うべきです。引き取り後に同様の問題が再発しないよう、保護されたペットには十分なケアとしつけが提供され、健全な状態で新たな飼い主の元に引き渡されることが重要です。

4.4 殺処分の背景要因:収容期間と犬の引取り制約

殺処分の背景には、保健所が動物を引き取る状況や収容期間の制約、炭酸ガスによる殺処分の方法などが影響しています。保健所は、正当な理由によって家庭から動物を引取るほか、狂犬病予防員や捕獲人が保護した動物を一時的に収容します。収容期間は各自治体の条例に基づいて定められ、期間中に引き取り先が見つからない場合は保護センターに移送され、殺処分の対象となることがあります。

4.5 飼い主の責任と責務を重んじた終生飼育の実現

現在、殺処分を引き起こす引取り理由の一つには、飼い主が安易に引き取りを申し出るケースがあります。犬を可愛いと感じたり、環境の変化や経済的な理由で飼育が困難になった場合にも、責任を持って保健所や愛護団体に引き取らせることは問題です。終生飼育の責務を重視するためには、行政と民間団体が共同で環境を整え、責任を持ってペットを飼育できる人にだけ引き取らせる必要があります。

さらに、保健所で保護した犬の収容期間の制約も殺処分の背景となっています。収容期間中に引き取り先が見つからない場合、保健所が引き取った犬の生死が危ぶまれます。行政や保護団体は積極的に引き取りや譲渡活動を行い、保護された犬を殺処分することなく幸せな家庭へと送り出すことが求められます。

以上のような背景と引き取り理由から、殺処分数を減らすためには、行政と民間団体の協力、責任を持って飼育できる人に限定的に犬を引き取る環境の整備、保護された犬の適切なケアとしつけの提供が必要です。愛護団体や個人の活動だけでなく、個人も適切な知識を持ち、責任を持って犬を迎え入れることが重要です。殺処分ゼロを実現するためには、社会全体での意識改革と取り組みが不可欠です。

5. 責任を持った終生飼育のために

ペットを飼う際には、その生涯を責任を持って世話をすることが非常に重要です。ペットを引き取る前には、以下のポイントを考慮してください。

1. 飼育の可能性を現実的に検討する

ペットを飼う前に、自分が十分にペットの世話をできるか現実的に考えましょう。かわいさだけでなく、将来の変化や経済的な負担増、介護や育児との両立の困難さなど、様々な要素を想像して検討することが重要です。

2. 悪質なショップやブリーダーからの購入を避ける

ペットショップでペットを購入する場合は、その子犬の出所を確認しましょう。特に大量繁殖施設や悪質なブリーダーに関与していないか注意が必要です。動物愛護の観点から、責任を持った購入を心がけましょう。

3. 保護犬の里親になる

動物愛護団体や保健所から保護犬を譲り受ける方法もあります。里親になるためには、インターネットでの里親募集サイトや譲渡会への参加、保健所や動物愛護センターの講習会などに積極的に関わり、譲渡を申し込むことができます。ただし、経済的な能力や飼育環境などが求められる場合もあります。

4. ボランティア活動や金銭的な支援をする

動物愛護団体や保護センターのボランティア活動や寄付に参加しましょう。犬の世話や譲渡会のサポートなど、自分に合ったボランティア活動を選んで支援することができます。寄付をする場合も、信頼できる動物福祉団体に行いましょう。

5. 終生飼育の責任を果たす

ペットを飼う者は、一生涯にわたってペットを適切に飼育する責任があります。もしも飼い続けることが困難になった場合は、適切な新しい飼い主を探す努力をする必要があります。新しい飼い主を見つけるためには、インターネットやSNS、新聞や広報誌などを活用して広範囲に探すことが重要です。

以上のポイントをしっかりと考慮し、責任を持った終生飼育を実践しましょう。ペットの命を守るためにも、一度立ち止まって考えることが必要です。

まとめ

保護犬の殺処分問題は深刻な社会問題ですが、動物愛護団体や地方自治体の取り組み、法改正などによって改善の兆しが見られます。しかし、飼い主の責任ある終生飼育の実現が根本的な解決策となります。一人一人が適切な知識を持ち、ボランティアや寄付などで支援することが大切です。また、保護犬の里親になることも有効な方法です。私たち一人一人の意識改革と行動が、犬猫の殺処分ゼロを実現する鍵となるのです。

よくある質問

東京都の保護犬譲渡推進策とは何ですか?

東京都は、保護犬の譲渡を促進するために、登録手数料や教室参加費の無料化などの支援策を実施しています。これにより、保護犬への関心が高まり、新しい飼い主への譲渡が進んでいます。

日本全国の保護犬殺処分の現状はどうなっていますか?

日本全国では年間約7,600頭の犬が殺処分されており、この問題に動物愛護団体や自治体が積極的に取り組んでいます。しかし、飼い主による放棄や迷子の問題など、解決すべき課題も残されています。

ピースワンコ・ジャパンの活動とはどのようなものですか?

ピースワンコ・ジャパンは、広島県で犬の殺処分ゼロを実現し、その成果を全国に広げようと活動しています。具体的には、犬舎の整備や譲渡センターの開設、犬の保護・訓練、飼い主への啓発活動などを行っています。

責任を持った終生飼育とはどのようなことですか?

ペットを飼う際は、かわいさだけでなく、将来の変化や経済的な負担なども考慮する必要があります。また、悪質なブリーダーからの購入は避け、保護犬の里親になることも検討すべきです。ペットの世話ができなくなった場合は、適切な新しい飼い主を探す努力が重要です。

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大森ペット霊堂とは、東京都大田区にある20年以上数多くのペット火葬に携わり、多くのペットと暮らす家族や著名人からも信頼をいただくペット霊園。亡くなった命も生きている命も大切にする施設として、数多くのメディアに出演する。ボランティア火葬など、行き場のない動物達を無償で引き取りを行う日本で唯一のペット火葬施設である。また、動物の保護活動を行い、行き場のない動物達を施設内で育て、家族を探す活動を行っている。 【所在地】〒143-0012 東京都大田区大森東2丁目1-1 【TEL】※ペット火葬・葬儀24時間受付 0120-176-594

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