ペットの火葬を行う私たちが考える人とペットの共生とは
2019年6月6日
ペットと共に暮らすということはとても楽しく幸せなことです。仕事や読書の邪魔をされようが部屋が荒らされようが、全てが愛おしく思えます。
ペットと共に暮らしてる方にとって、ペットは家族です。もはや『飼う』という言葉は適切ではないかもしれません。
これからの時代、人とどうぶつが『共生』して、どうぶつ達にとってより生きやすい世の中になってほしいと心から願っております。
ペットと暮らすことの素晴らしさ
今回はペットと共に暮らすことは、わたしたちにとって日頃の幸福感や充実感以外に何をもたらしてくれるのかを考えてみたいと思います。
教育としての役割
ペットを飼うことが子供の『情操教育』になるという話があります。
大手保険会社の調査によると、ペットが子どもに与えた影響として、
- 「思いやりの心を持つようになった」
- 「動物が好きになった」
- 「命の大切さを理解できるようになった」
との回答が続きます。
思いやりの心を育む
ペットとは当然のことながら言語コミュニケーションがとれません。
ペットが鳴き止まなければ何が気に入らないのかと気にかけます。
ごはんを食べる量が少なくなれば体調を気にかけます。犬であれば激しく振られている尻尾を見て何が嬉しかったのかと考えます。
このように、ペットの動きや表情などの非言語による情報を読み取ることになります。
そうした動物との非言語コミュニケーションによって、ペットの気持ちや状況を察することが、子どもの感性を豊かにし、思いやりの心を育てることにつながるとの見方があります。
また、この非言語コミュニケーションは、良好な人間関係を構築をするための能力を育てるということでも重要になります。
相手に与える情報量の多くは視覚から感じる非言語的コミュニケーションが占めるとされているためです。子どもの頃にペットとの触れ合いの中でこのようなコミュニケーションの能力を身に付けることは、大人になってからの社会生活の中で活きてくることがあるかと思います。
命の尊さを学ぶ
犬や猫などの寿命は10~20年前後であり、人よりとても短いです。
つまり、家族として迎えた時点で、いずれ看取ることになる覚悟が必要な場合がほとんどです。
子どもの頃から日常生活の中で「死」に直面する機会はそれほど多くはなく、子どもはペットとの別れを通じて、初めて身近な死を経験することになります。
その場合、ペットの死に際して、深い悲しみや喪失感に襲われることになります。
そのようなショックに直面するのは非常に辛い体験かもしれませんが、それを受け止めることで命の大切さを実感できるようになるでしょう。
大切な家族の「死」という出来事を経験することにより、後で悔やむことのないよう、身近にいる大切な存在を感じながら日々を過ごしたり、取り戻せない時間を大事にしなければならないと意識したりするようになる大きなきっかけが得られると考えられます。
人間の健康効果
ペットが高齢者の健康にいい影響を与えることは、欧米社会ではすでによく知られていて、多くの医療機関などでその効果の利用が進んでいます。
日本でも、老人ホームに犬を派遣して、お年寄りと犬との触れ合いの場を提供するような試みが行われています。
それまでは微笑むこともしなかったお年寄りが、犬を抱っこすると表情が変わり、感情が表にでてくるようです。
実際、ペットが高齢者の精神にいい影響を与えるという研究が報告されています。大学などによる調査では、ペットと目を合わせたり撫でたりすることで、「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンが飼い主に分泌されることが明らかになっているそうです。
先日、とある動物番組でもセラピードッグが手の動かせないお年寄りの手を会うたびに舐め続けていた結果、そのセラピードッグの頭を撫でれるぐらいに回復したという物語を放送してました。
また、ペットと暮らすことにより孤独感が軽減され、日頃のお世話をするということで責任感が出たり、「自分が必要とされている」と思うことを自覚したりすることにより、認知症予防にもなるといわれてます。
認知症の予防については、主に『記憶』『運動』『会話』という3つの観点で研究が進められており、ペットと暮らすと、これらの全てを実現することができます。
より良いどうぶつ社会になるには
今後のペット業界の課題としては高齢者や持病をもたれている方でもペットと暮らしたいと思っていらっしゃる方が安心してペットと暮らせるような仕組みづくりを進めていくことではないでしょうか。
結果としてどうぶつたちの殺処分問題の解決にも繋がりますし、人とどうぶつ双方が幸せになることができるとわたしは思います。
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