ミニチュアダックスフンドの寿命は何歳?長生きする飼い方のコツとは
2021年3月8日
人気の高い犬種、ミニチュアダックスフンド。現在飼っている、あるいは飼ってみたいと思っている方も多いのではないでしょうか?
家族として一緒に暮らすなら、できるだけ長生きしてほしいですよね。
そこで今回は、ミニチュアダックスフンドの寿命と長生きする飼い方をご紹介します。この犬種特有の注意点もありますので、しっかり確認しておきましょう。
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監修:わんにゃん保健室 獣医師 江本 宏平
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目次
ミニチュアダックスフンドの寿命
ミニチュアダックスフンドは、長生きで有名な犬種です。具体的には、大体何歳くらいまで生きるのでしょうか。平均寿命・最高寿命を確認して、ぜひ長寿犬を目指してみてくださいね。
平均寿命は14.7歳
ミニチュアダックスフンドの平均寿命は14.7歳です。犬全体の平均寿命は13.7歳なので、かなり長生きな犬種といえます。というのも、犬の年齢で見るとたった1歳分しか差がないように感じられますが、人間換算すると結構な差です。
人間の年齢に換算すると、14.7歳は75歳程度。犬全体の平均寿命、13.7歳は70歳程度なので平均にして5歳分の差はかなり大きいですよね。
ちなみに、同じミニチュアダックスフンドの中でもオスよりメスの方が長生きという統計もあるんですよ!これは、メスの方が身体が小さいため、全身に対して内臓の機能がより十分に働くためといわれています。
最高齢は驚くべき長寿!?
ミニチュアダックスフンドの寿命のギネス最高記録は、21歳と114日です。この記録を出したのは、アメリカで生まれたChanelちゃん。1988年5月6日から2009年8月28日まで生き続けました。
ミニチュアダックスフンドの平均寿命よりも、およそ6年も長生きしているなんて驚きですよね。人間の年齢に換算すると、なんと100歳。人間で考えてもかなりの長寿です。
どんな犬種でもそうですが、平均寿命はあくまで平均です。飼育環境や育て方次第では、ギネス最高記録の子のようにスーパー長寿になれる可能性も十分ありえます。
ミニチュアダックスフンドが老犬になったら気を付けること
どんな犬種も、老化現象は起きるものです。大切なのは、老化が表れたときにいち早く気付いて適切なケアができるかどうか。予め老化のサインやケア方法を押さえておきましょう。
老化のサインはどこに表れる?
ミニチュアダックスフンドの主な老化サインは、
- 聴覚・視覚・嗅覚が衰える
- 体が冷えやすくなる
- 食が細くなる
です。
聴覚・視覚・嗅覚が衰えると家の中で物にぶつかることも。ケガを防ぐため、床に置く物は最小限にしましょう。また、急に触れるのも驚かせてしまうことがあるので優しく触れてくださいね。
また、体が冷えやすくなるので部屋をあたたかくしたり、冬の散歩では服を着せてあげたりしましょう。食事量が減ってきたら、低カロリー・高タンパク質のフードに変えるのをおすすめします。
シニア犬になったときこそ愛情と刺激を
スキンシップでの愛情表現や、外に出て目一杯に散歩をすることは、犬を飼う際には当たり前に行うことですよね。実は、この当たり前のことが、シニア犬になったときにかなり重要なのです。
スキンシップを多く行えば、少しの変化にも気付きやすくなります。また、ケガ・病気の早期発見が可能になるので寿命を伸ばす手助けにもなります。
シニア犬になると足腰が弱くなって、散歩が疎かになりがちです。しかし、散歩は体力の維持だけでなく脳への刺激として認知症予防にも有力です。散歩は愛犬の刺激として、可能な範囲で行ってあげましょう。
加齢に伴ってリスクが高まる病気
ダックスフンドの老犬には、
- ・進行性網膜萎縮症
- ・椎間板ヘルニア
- ・歯周病
などの病気がみられます。
進行性網膜委縮症とは、網膜が委縮してしまう目の病気で、暗所を怖がるのが1つのサインです。放っておくと視力低下が進行し、失明に至ります。
また、椎間板ヘルニアは脊髄が圧迫され、強い痛みや麻痺が起こる病気です。胴長の体型ゆえにかかりやすい病気です。
さらに、歯周病にもなりやすく、歯茎が赤くなったり歯がグラついたりします。重症化すると、口の中に穴が開き、菌が全身に回って命にかかわることもあるので注意が必要です。
健康な長寿犬にするための飼い方のコツ
元々長寿犬のミニチュアダックスフンドですが、単に長生きではなく健康な長寿を目指したいところ。痛みや苦しみを感じさせることなく、楽しく長生きさせてあげたいですよね。
散歩には注意が必要
ミニチュアダックスフンドは胴長短足な体型が特徴です。その体型であるがゆえに、散歩の際に少々注意が必要です。
まず、気温に気をつけること。足が短いために、地面の熱がすぐ伝わって熱中症にかかりやすくなります。夏期の散歩は夕方以降にしましょう。また、逆に冬は寒さが影響するため、暖かい昼間に服を着て出るのがおすすめです。
さらに、胴長で他の犬より腰への負担がただでさえ大きいので、坂道や段差の多い所などは避けた方がいいでしょう。
定期健康診断とワクチン接種
病気の早期発見のため定期健康診断は必須です。老犬になる前から、徐々に受診するのがおすすめ。若い頃にかかりやすい病気もあるので注意しておきましょう。また、病院慣れという意味でも受診は大切です。
人間だと定期健康診断の頻度は年1回が普通ですが、犬の場合は歳をとるのが早いので、年2回の受診をしましょう。
また、混合ワクチンの接種も必要です。ダックスはワクチンアレルギーの報告が多いので、獣医さんからの話をしっかり聞くようにしましょう。
介護が必要になってからのケアも重要
長寿犬というだけあり、老化が進むと日常生活が不自由になって介護が必要になることもあります。足腰の衰えが進み、歩行困難になったら早めに補助器具を使いましょう。
初めはハーネスのような歩行補助バンドを使い、全く歩けなくなったらカートに乗せて散歩をしてあげます。愛犬のために、歩けないストレスの回避をすることが重要です。
また、噛む力・飲み込む力が弱くなっていたら、フードをふやかしてあげましょう。安全に食べられているか見守ってあげることも大切です。
まとめ
- ・平均寿命は14.7歳。最高寿命は人間換算で100歳越えの長寿犬
- ・老化サインをチェックしてリスク回避を。シニア犬こそスキンシップと外界の刺激が大切
- ・散歩は気温と腰の負担に注意。病院も自宅介護も丁寧に
ミニチュアダックスフンドは平均寿命が長い犬種ですが、だからこそ気をつけたいところも多いのが特徴です。ずっと健康なまま過ごせるように、しっかりケアしていきましょう。
とはいえ、やること自体に難しいことはありません。当たり前のことを1つずつやっていくだけです。愛犬に対して愛情をもって注意深く飼えば、きっと健康長寿犬になれることでしょう。
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