ペット火葬後の骨は自宅に置いたままでもいい?注意点やその方法とは
2021年8月1日
ペットを火葬した後、遺骨を自宅に持ち帰るケースが増えています。その理由は「ペットと離れがたかった」「なんとなく持ち帰った」「将来一緒の墓に入りたい」などさまざまです。
ペットを火葬し、骨壺を持ち帰り自宅で供養することに問題はありません。ペットとの思い出を振り返り飼い主の心の整理にも、必要な時間と言えるでしょう。ですが骨壺の自宅保管は注意も必要です。
誤った方法で保管すると、大切な遺骨にカビが生えてしまいます。自宅での骨壺の扱い方についてご紹介します。
目次
ペット火葬後の骨壺を自宅保管するとカビが生える?その理由とは
ペットの火葬後の骨は、陶器製の骨壺へ収められることが多くなっています。明治時代以降、人間が亡くなった際の骨壺のサイズ・材質に規格が設けられました。そこから陶器製の白い骨壺は広がったと言われ、ペットにおいても一般的になっています。
陶器製の骨壺が使われるのは遺骨が溶けたり燃えたりを防ぐため
陶器製の骨壺が使われる理由には、火葬直後の遺骨の温度も関係しています。ペットの遺体はおおよそ800度~1200度で火葬されます。火葬後の遺骨はまだ火を帯びていて熱いため、ペットのサイズにもよりますが10分~20分ほど冷ます時間が必要です。
収骨の時点でもまだ熱く火傷の恐れがあるため、お箸での骨拾いとなります。このときにプラスチックやガラス、木製の骨壺に入れると溶けてしまったり引火したりする恐れがあるため、そのリスクを避けるのに陶器製がよく使われています。
陶器製の骨壺は密閉性が低いためにカビが生えやすい
ペットを火葬した直後は陶器製の骨壺が万能ですが、長期保存にはあまり向いていません。密閉しづらい蓋の形状に問題があり湿気が入りやすくこもりやすいといった難点が。このことがカビの繁殖原因に繋がります。
自宅で供養するときには、湿気の発生しやすい場所や寒暖差のある場所の長期保管は危険です。気が付いたときには骨壺内がカビだらけだったという恐れもあります。
カビが生えてしまったときは天日干しをする
しっかりと生えてしまったカビを取り除くのは難しくなっています。火葬直後のきれいな遺骨に戻すのは残念ながら困難です。
小さなカビや繁殖しそうな段階であれば、まずはペット葬儀会社へ相談のうえ天日干しがおすすめです。天日干しの際、遺骨を取り出すときは手のあぶらが付着しないよう、お箸やトングを使います。あぶらが遺骨につくと劣化が早まるためです。
その他どのくらい時間を置いたらいいかなど気を配る必要があります。天日干しを行う前は、まずは遺骨を扱うプロへ聞くのが良いでしょう。
ペット火葬後の骨を綺麗に保管するため…場所と効果的な対策法
自宅で供養するためにも、ペットの火葬後の遺骨にカビを生やさないような、工夫と対策が必要です。いくつかご紹介します。
湿気がこもる所・寒暖差のある所に置かない
ペットの火葬後の骨壺は湿気が入り込みやすく、またこもりやすくもあるため、押し入れやキッチン、水回りには置かないようにしましょう。湿気のある場所はカビが繁殖しやすい場所でもあります。寒暖差のある窓辺や玄関も、骨壺内に結露が発生するためカビの繁殖が進みます。
自宅で長期保管するときは、リビングや寝室など温度が一定に保たれる場所で、直射日光が当たらず風通しの良い所を選びましょう。
骨壺には乾燥剤を入れて密閉する
骨壺内の湿気を取り除く、また湿気を入り込まないようにする方法も有効です。骨壺の蓋のまわりにテープを止めて、湿気が入らないようにしましょう。湿気の入るすき間を無くせばカビが発生することもありません。そのとき劣化しにくく通気性のないテープがおすすめです。
骨壺の蓋を止めたくない場合は、乾燥材や吸湿剤をいれるのも1つの手です。珪藻土やシリカゲルなどいくつか入れておき1年に1回程度、天日干しすると良いでしょう。
その他の対策法について
- ・遺骨を粉骨する
- ・通気性のよい骨壺や骨袋へ入れなおす
以上の対策法があります。ペットを火葬後、粉骨してもらってから骨壺へ入れるのも良いでしょう。粉骨することで空気に触れる面積が小さくなるため、カビも繁殖しにくくなります。
また陶器製の骨壺から、通気性のある骨壺や袋へ移す方法も。火葬後の骨は、大変熱くなるため陶器製の骨壺が使われますが、火葬後1時間もすれば触れるくらいまでに温度は下がります。そのときに湿気対策用の骨壺・袋へ移しかえるのもおすすめです。
ペット火葬後の骨壺を納骨したくなったら”大森ペット霊堂”へ
ペットを自宅で供養するときは骨壺の環境づくりと骨のお手入れが大切です。何かと手間もかかるため、心の整理がついた頃にペット霊園へ火葬後の骨を納める方も増えています。
東京都にある、大森ペット霊堂は当施設で火葬を行っていなくても納骨いただけます。納骨堂と多くのペットが眠る合同墓地があり、午前9:00~午後18:00の間自由なお参りが可能です。
粉骨機で遺骨をパウダー状にして、土へ返したり海へ散骨したりできるプランもございます。ペットの一部を身に付けたい方は、粉骨したものを分骨できるアクセサリーやカプセルもご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
ペットを火葬後は骨を持ち帰ることができため、自宅で供養する方も多くなっています。しかし骨壺の維持管理は慎重に行う必要があります。
- ・陶器の骨壺はカビが繁殖しやすい
- ・カビが生えたら葬儀業者に相談のうえ天日干し
- ・骨壺保管は温度が一定に保たれて、直射日光の当たらない風通しの良い所で
- ・骨壺に乾燥剤、テープで蓋を密閉もおすすめ
- ・遺骨を粉骨、通気性のある骨壺へ移しかえる方法もよい
ペット火葬後の遺骨を、49日忌や一周忌に霊園へ納骨する方も増えています。東京都大田区にある大森ペット霊堂では、皆様の大切なお子さまを安心して預けていただける施設を完備しております。24時間365日電話相談を受け付けていますのでお気軽に問い合わせくださいませ。
最新記事 by 大森ペット霊堂 (全て見る)
- トイプードルとの最期の時を優しく迎える【愛するペットの終活】 - 2024年11月9日
- 珍しい生き物グリーンボアとその火葬の文化的意義を紐解く - 2024年11月8日
- イモリを心を込めて最期まで大切に。火葬とお別れの儀式ガイド - 2024年11月3日