犬が痙攣をおこす原因と飼い主がとるべき行動とは?
2022年11月16日
愛犬が痙攣を起こしたら飼い主は驚き冷静な対処ができない場合もあるでしょう。犬の痙攣には病気が関係するものとそうでないものがあり、原因によって必要な対処法も変わります。
今回の記事では、犬の痙攣の原因や飼い主がとるべき行動について詳しく紹介していきます。
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監修:わんにゃん保健室 獣医師 江本 宏平
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目次
犬の痙攣の原因とは?
犬がピクピクと痙攣を起こす原因にはさまざまなものがあります。愛犬の痙攣の原因は何かを考えてみてください。
筋肉疲労
筋肉疲労によってピクピクと体が勝手に動く・就寝時にビクッとする・足をバタバタ動かすような仕草が代表的な筋肉疲労の痙攣です。これらの痙攣は特に犬の健康に問題がないため心配する必要はありません。
てんかん
犬のてんかんはゴールデン・レトリーバー、シェパード、ダックスフンド、プードル、ボーダー・コリーなどがかかりやすく、脳の構造に問題はないものの機能にのみ異常が起こっている状態です。
体の一部に留まるものから全身を痙攣させるような大きなものまで発作の種類・間隔も違い、初めて犬のてんかん発作を見た飼い主は驚いてしまうでしょう。
具体的には次のような症状が現れます。
・あごを噛み締める
・普段よりもよだれがたくさん出る
・硬直する
・脚をバタバタさせる
・排尿・排便してしまう
・大きな声で鳴く
犬のてんかんの原因は明らかになっておらず、発作が出ている時には刺激を与えないように見守ることが大切です。心配だからと言って大声で呼びかける・体を触るなどの行動は避けましょう。
犬のてんかんの治療方法
犬のてんかんは発作の回数を少なくする投薬治療が行われます。この投薬はてんかん発作を完全に無くすのではなく回数を減らすためにあり生涯投薬が必要です。1日に何度も発作が起きてしまう場合には、入院治療が勧められることもあります。
慢性腎不全
慢性腎不全になると体の中から尿が排出されなくなり代謝異常が原因で痙攣が起こります。特に痙攣の症状が出ている慢性腎不全は末期まで進行しているため、残念ながら数週間で無くなってしまう可能性があります。
慢性腎不全の治療
慢性腎不全の治療では排泄を助ける補液治療が進められます。ただし、慢性腎不全を完治させることは不可能であり、特に末期になると症状を緩和させる治療の効果も得にくくなるでしょう。
水頭症
マルチーズ、ヨークシャー・テリア、パグ、チワワなどの犬種に多い疾患で、ほとんどの場合は生まれつきの頭蓋骨内部の異常が原因で起こります。水頭症の犬は痙攣だけでなく普段からぼんやりしている・元気がない・頭が大きいなどの特徴を持っています。
水頭症の治療
水頭症の治療にはステロイド剤・てんかん薬が用いられますが、どちらも生涯服用の必要があります。
低血糖
血液中のブドウ糖が急激に低下した状態を低血糖と呼び、犬が低血糖になると元気がなくなる・痙攣・麻痺・失禁・嘔吐・下痢などの症状が現れます。子犬は小型犬が特に低血糖になりやすく、空腹や冷えが発症原因になります。また、成犬になっても空腹で激しい運動をさせるなどの行為が低血糖を招く恐れがあるでしょう。
低血糖の応急処置では砂糖水やガムシロップを飲ませるという手段が有効ですが、症状が改善しても動物病院で治療を受けてください。動物病院では点滴や注射でグルコースを補います。
中毒
有機リン酸塩などの入った殺虫剤や鉛などの犬に害がある薬品や自然毒などを摂取してしまい、急性中毒・慢性中毒になると痙攣を引き起こします。犬が不審なものを口にしてしまったことが明らかな場合は、すぐに動物病院を受診してください。
犬が痙攣を起こした時にとるべき行動とは?
犬が痙攣を起こしている時には慌てずに次のような行動がとれるようにしてください。
家具などをどかして安全を保つ
痙攣が起こっている時の犬は自分の体をコントロールできていません。思わぬ事故を防ぐためにも周囲にある家具をどかして安全を確保するようにしてください。また、飼い主を噛んでしまう恐れもあるため、可能な限り痙攣中の犬の体には触れないようにします。
なるべく早く動物病院に連れて行く
犬が痙攣を起こした時はすぐに痙攣が治ったとしても、なるべく早く動物病院に連れて行くべきです。すでに痙攣で病院に通っている犬でも、いつもと違う症状があるのなら獣医師に相談してください。特に中毒が痙攣の原因として疑われる場合には、夜間でも空いている動物病院を探し、一刻も早く治療を受けなくてはいけません。
まとめ:犬が痙攣をおこす原因と飼い主がとるべき行動とは?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・犬が痙攣を起こる原因には病気が原因のものと心配のないものがある
・犬が痙攣を起こしたらなるべく早く動物病院に連れていく
・犬が痙攣を起こしている最中は犬に触れず周囲の安全を確保する
以上の点が重要なポイントでした。愛犬が痙攣を起こしてしまうと冷静な対処が難しいものですが、痙攣中の犬には触れず痙攣が治るのを待ちましょう。どのような原因であっても早期に動物病院を受診することが大切です。
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