犬のタール便・血便の原因は?死期が近づいている?
2022年11月17日
タール便とは黒色の便のことで、犬のタール便は命に関わる重篤な状態である可能性が高いです。今回の記事では犬のタール便や血便が出る原因と、死期との関係をテーマにお届けしていきます。犬の便の異常に悩んでいるのなら、ぜひ参考にしてください。
—————————————————————————————-
監修:わんにゃん保健室 獣医師 江本 宏平
https://asakusa12.com
目次
犬の異常な便の種類とは?
犬の血便は鮮血の混じった赤い便と黒色のタール便があります。それぞれの便は出血箇所が違うことを知っておいてください。
血便
血便は出血してから排出されるまでの時間が短いことから、大腸や肛門で出血が発生しています。
タール便
タール便は血便と比べてより早い消化段階で出血が起こっています。具体的には食堂・胃・十二指腸などに問題がある可能性が考えられるでしょう。
犬の血便・タール便の原因とは?
犬の血便やタール便の原因には次のようなものが存在します。その原因を知るためには動物病院を受診する必要があります。
感染症
細菌・ウイルス・寄生虫などに感染することで消化管が炎症すると、血便や下痢などの症状が起こります。感染症の中には非常に進行が早く致死率の高いものがあるため、注意が必要です。
異物誤飲
本来口にしてはいけないものを飲み込んでしまうことを異物誤飲と呼び、好奇心旺盛な子犬に多いトラブルです。全ての異物誤飲が血便につながるわけではありませんが、尖ったもの・硬いものなどを飲み込んでしまうと消化管を傷つけて出血する恐れがあるでしょう。
また、除草剤などの体に毒となるものを誤飲した時は形状に関係なく嘔吐や血便などの症状が見られます。
腸閉塞
腸閉塞は小腸や大腸などが塞がってしまう疾患で、放置すると腸が壊死したり破裂したりする恐れがあります。腸閉塞は消化管内の腫瘍・異物誤飲によって引き起こされる可能性が考えられます。
腫瘍
高齢犬によく発症する腫瘍には、消化器型リンパ腫・炎症性ポリープ・悪性腫瘍などがあります。症状は腫瘍の種類によって変わるものの、血便・嘔吐・下痢・体重減少・便秘・食欲不振などの症状が現れます。
ストレス
犬も人間と同じようにストレスのせいで体調が崩れる場合があります。犬にとって強いストレスとなる環境の変化によって下痢や血便が起こってしまうことは珍しくないのです。
血便やタール便と犬の死期の関係とは?
犬の血便・タール便の原因によっては、問題の便が出てから非常に短い時間で死にいたる恐れがあります。例えば腸閉塞はすぐに外科手術が必要であり、治療開始まで時間が空くほど死亡率が高くなってしまうのです。
また、死期の近い犬は血便やタール便の他にも、意識レベルが下がる・体温が低くなる・呼吸が浅くなるなどその他の症状も見られるでしょう。
犬に血便・タール便が出た時の対応とは?
犬が血便やタール便を出した時には、飼い主はどのような対処をするべきなのでしょうか?ここでは愛犬の便に異常がある時の対処法について説明しましょう。
便の状態を観察・撮影する
愛犬が異常のある便を出した時には、硬さ・血がついているのは外側か内側か・ゼリー状の粘液が混ざっていないかなどを確認し、可能であればメモや撮影をしておきましょう。すぐに動物病院に行けるのであれば、そのまま便を保管しておいてください。
ただし感染が原因で便に異常が出ている可能性も考えられることから、便をビニール袋にしっかり密封する・便の処理後は手洗いなどを徹底してください。特に他にもペットがいるお家では、感染を広げないための注意が必要です。
便以外の異常がないか確認する
便の異常以外、体調に問題がないかを明らかにします。嘔吐はしないか・元気はあるか・食欲はあるかなどを確認し、体調を崩す前にいつもと違った行動を取っていなかったかも考えるべきでしょう。誤飲したものが特定可能な時には、細かな説明ができるようにしてください。
いち早く病院に連れて行くべき症状
愛犬の便に異常がある時には、なるべく早く動物病院に連れて行ってあげられると良いですが、特に注意するべき症状は下記の通りです。
・黒いタール便が出た
・血便を繰り返す
・出血量が多い
・食欲低下・元気消失・下痢・嘔吐などの症状がある
特に体力が少ない子犬や高齢犬はこのような症状がなくても、すぐに動物病院を受診するべきでしょう。早期の適切な治療によって命を救える可能性が高くなります。
まとめ:犬のタール便・血便の原因は?死期が近づいている?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・犬の血便には赤い血便と黒いタール便がある
・タール便は特に注意するべき危険な状態
・犬の血便・タール便の原因にはさまざまなものがある
・犬の血便やタール便は命に関わる疾患が原因の可能性がある
以上の点が重要なポイントでした。犬の血便・タール便にはさまざまな原因があり、緊急の治療が必要な疾患にかかっている可能性も考えられます。愛犬の異常な便に不安を感じているのなら、なるべく早く動物病院を受診しましょう。
東京のペット葬儀・火葬・供養・霊園と言えば大森ペット霊堂
愛犬も気付けば歳をとり、病気になったりすればその先のことを考えるきっかけになるかと思います。そして、ペット葬儀・火葬について調べ始めた方の中には、どこの業者に依頼すればいいのか分からない…という方もいるかもしれませんね。大森ペット霊堂では、これまで多くのペット達のお見送りをしてきました。心のこもった丁寧な葬儀・火葬をご希望される方はお気軽にご相談いただければと思います。
最新記事 by 大森ペット霊堂 (全て見る)
- トイプードルとの最期の時を優しく迎える【愛するペットの終活】 - 2024年11月9日
- 珍しい生き物グリーンボアとその火葬の文化的意義を紐解く - 2024年11月8日
- イモリを心を込めて最期まで大切に。火葬とお別れの儀式ガイド - 2024年11月3日