猫のかぎ尻尾は骨でもある!
2018年4月1日
大森ペット霊堂では様々な種類のペットたちの火葬を執り行っています。
犬、猫、兎、ハムスター、フェレット、インコ、カメ、ヤモリ、魚など…。
みんなそれぞれ、多種多様な大きさですがどんなに小さな子でもしっかりとお骨は残ります。今回は「猫のお骨」に絞り、綴らさせていただきます。
犬は犬種によってお骨の強度が違い、とても繊細な犬種もいるのですが、猫のお骨は種類問わず丈夫な子が多いです。
猫のお骨
猫のお骨の中でも、特に飼い主様が喜ばれるのが「しっぽの骨」です。猫にとっての尻尾はとても重要で大切な身体の一部です。バランス感覚を保ち、感情の変化も一番現れやすいのが尻尾です。
そして、飼い主様のほとんどは飼い猫の尻尾に愛着を持っており、たくさんの思い出も詰まっていることかと思います。
大森ペット霊堂では、火葬業務を行うスタッフに「お骨を綺麗に並べること」を徹底させております。
特に猫の尻尾は先端のとても小さい箇所まで出てきてくれることが多いです。
当然、しっぽも綺麗に真っすぐ整骨させていただいておりますが、真っすぐ整骨できない猫も少なくないです。
それが今回の表題「かぎ尻尾」の猫たちです。
猫のお骨にもある鍵しっぽって??
まず、そもそも「鍵しっぽ」とはなんでしょうか。かぎとは、尻尾が曲がっていることを指します。
鍵しっぽはほとんどが遺伝によるもので、奇形の一種とも言われますが、身体の健康には何の問題もありません。
また、尻尾の機能的には何の問題もなく、また、曲がっていても短くても同じように感情表現はできます。
ただし、後天的に曲がってしまってる様な場合には触られると痛みを伴ったりします。
※先天的、後天的に関わらず、尻尾はとてもデリケートなので猫が痛がったり嫌がったりしていたら触らないであげてください。
そして、「鍵しっぽ」は先っぽの曲がった部分で「幸せを引っ掛けてくる」とされ、幸運を招くとも言われています。
さらに、「幸せの扉を開く鍵しっぽ」とも言われます。
かぎ尻尾の由来ですが、かぎ尻尾の「かぎ」は「鍵」から来ていますが、現代の我々が日常的に使う鍵ではなく、「錠前」のことです。
昔は大事なものなどをお蔵に保存しておいたようで、そのお蔵の鍵として使用されていたタイプがこのカタチのものです。
今で言うところの南京錠です。
このUの字の引っ掛ける部分のカタチが曲がった猫のしっぽに似ているということで「鍵しっぽ」と言われるようになりました。
猫の鍵しっぽのお骨はどうなっている?
かぎ尻尾の骨はどうなっているのでしょうか。
猫の尻尾は個体差もありますが、平均的に20~30cmの長さがあり、尾椎は20~24個程あります。
そして、かぎ尻尾の場合も曲がっている先にもちゃんと尾椎はあり、繋がっています。
ただ、折れ曲がっている先は尾椎自体が短かったり、小さくなっていることも多いです。
曲がり方も様々で、その上を筋肉が覆っているため、外見上は分かりにくいですが、曲がっている先は細い尾椎がくるんと丸まっていたり、何ヶ所かでカクンと折れ曲がっていたりと実に様々です。
猫の葬儀の際には、火葬後、収骨時に飼い主様にお骨を拾っていただくのですが、その際に飼い猫のかぎ尻尾のお骨をはじめて見て、感動する方がとても多いです。
生前の様子を思い浮かべて、「よく先っぽだけクネクネと動かしていたよね」「赤ちゃんの頃から曲がっていて可愛かったよね」「骨も曲がってるんだね」と微笑みながら骨を拾われている方をよくお見掛けします。
最後に
わたし自身、猫と暮らしていますが、実際に自分の愛猫とのお別れのとき、お骨を目の当たりにした際に綺麗に並べられている尻尾のお骨を見ることができたら感動すると思います。
わたしはいつも猫の葬儀の際、飼い主様のペットを我が子と思い担当をしております。
大森ペット霊堂では、わたしと同じ志のスタッフが葬儀の対応をしていますので安心して御相談、ご依頼をいただきたく思います。
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