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パグがなりやすい病気とは?愛犬の健康を守るための完全ガイド

2025年3月22日

人気の高いパグですが、実は特有の健康上の問題を抱えています。この犬種は呼吸器官や皮膚疾患、神経系など、さまざまな病気に注意を払う必要があるのです。このブログでは、パグがなりやすい病気の特徴と原因、予防策などについて詳しく解説していきます。かわいらしい外見とは裏腹に、パグの健康管理は大変な面もあるのですが、愛犬のことをしっかりと理解し、適切なケアを心がけることが重要です。
ブログ 医療監修

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監修:わんにゃん保健室 獣医師 江本 宏平
https://asakusa12.com
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1. パグがなりやすい病気の特徴と原因

パグはその愛らしい外見と活発な性格で人気の犬種ですが、特有の健康問題も抱えています。ここでは、パグがなりやすい病気の特徴と原因について詳しく見ていきましょう。

皮膚疾患

パグは皮膚が敏感で、これが原因でさまざまな皮膚疾患にかかりやすい特性があります。特にアレルギー反応や感染症、皮膚炎が一般的です。これらの疾患の主な原因は以下の通りです。

  • ・環境要因:ホコリや花粉、ノミやダニなどが皮膚に刺激を与えることがあります。
  • ・食事:食物アレルギーも皮膚トラブルの一因であり、特定の成分に反応することが多いです。

呼吸器系の問題

パグは短頭種であるため、呼吸器系に特有の問題があります。気道が狭くなっていることから、気管虚脱や短頭種気道症候群にかかるリスクが高まります。主な要因は次の通りです。

  • ・解剖学的特徴:鼻腔や気管が圧迫されやすく、呼吸困難を引き起こします。
  • ・肥満:過剰な体重も呼吸の負担を増加させ、症状を悪化させることがあります。

神経系の疾患

パグには神経系に関連する病気も多く見られます。特に「パグ脳炎(PDE)」と呼ばれる疾患が問題視されています。この病気は、以下の特徴があります。

  • ・原因不明:パグに特有の炎症性疾患であり、発症メカニズムが解明されていません。
  • ・重篤な症状:視力障害や意識障害、さらにはけいれん発作を引き起こすこともあります。

眼疾患

パグは大きな目を持つため、眼疾患も多く発症します。特に注意すべきはいくつかの病気です。

  • ・角膜炎:目の表面に炎症が起こることで、目やにや痛みを伴います。突発的な刺激や感染によって発症します。
  • ・結膜炎:目の内側が炎症を起こし、目が赤くなることがあります。アレルギーや感染が原因となることが多いです。

これらの病気は、新生児から高齢期までのさまざまな段階で現れる可能性があり、早期発見と適切な治療が求められます。パグを飼う際は、これらの病気の特徴を理解し、日常の健康管理をしっかり行うことが重要です。注意深い観察と定期的な動物病院でのチェックアップがパグの健康を守るカギとなります。

2. 要注意!呼吸器系の代表的な病気

パグはその独特な顔立ちのため、さまざまな呼吸器系の疾患に罹りやすい犬種です。特に「短頭種気道症候群(BOAS)」は、飼い主が注意すべき重要な病気の一つです。この記事では、パグが特になりやすい呼吸器系の病について詳しく解説していきます。

短頭種気道症候群(BOAS)

短頭種気道症候群、略してBOASは、短い鼻と狭い気道のために生じる呼吸器の問題で、特にパグに見られる病気です。この病気の主な症状としては以下のものがあります。

  • ・呼吸困難: 興奮時や運動後に特に顕著に現れ、呼吸が非常に困難になる場合があります。
  • ・いびき: パグは通常大きないびきをかきますが、BOASを持つパグはそのいびきが異常に大きくなることがあります。
  • ・口呼吸: 鼻が詰まると、犬は鼻呼吸が難しくなり、口を開けて呼吸をするようになります。
  • ・運動不耐性: 僅かな運動でも息切れをすることがあり、飼い主は愛犬の体力低下を心配するかもしれません。

軟口蓋過長症(Palate elongation)

BOASに関連するもう一つの病態として、軟口蓋過長が挙げられます。この状態では、軟口蓋が長くなりすぎて気道を圧迫し、呼吸が困難になります。目立つ症状としては次のようなものがあります。

  • ・異常な呼吸音: 口を閉じているときに、注意深く聞くと、ズーズーとした音がすることがあります。
  • ・いびき: 特に睡眠中のいびきが増え、大きな音を立てることがよくあります。
  • ・頻繁な咳: 呼吸が困難になるため、咳が増える傾向があります。

食道反射障害(Esophageal reflux)

パグには食道反射障害も注意が必要です。この状況は、酸が食道に逆流し、しばしば吐き戻しの原因となります。鼻呼吸が困難になることで、食べ物を飲み込む際のサポートが減少し、愛犬の健康に悪影響を与える可能性があります。

皮膚呼吸のリスク

呼吸が難しくなることで、パグはしばしば皮膚呼吸に依存するようになります。この現象が特に高温多湿の環境で起こると、体温の調節が難しくなり、健康に悪影響を与えるリスクが高まります。

もしピンク色の舌が青紫色に変わったら、明らかな緊急事態で、すぐに獣医による診察が必要です。パグの健康を守り、彼らが幸せに過ごすためには、これらの呼吸器系の疾患をしっかりと理解することが大切です。

3. パグの皮膚トラブルと対策方法

パグはその愛らしい外見とは裏腹に、さまざまな皮膚トラブルに悩まされやすい犬種です。皮膚疾患は主にアレルギー反応や外的要因によって引き起こされるため、飼い主が日常的に注意を払う必要があります。

一般的な皮膚疾患の種類

パグがかかりやすい皮膚疾患には以下のものがあります。

  • ・アトピー性皮膚炎:アレルゲン(花粉やほこりなど)に対する反応で、かゆみや炎症を引き起こします。
  • ・食物アレルギー:特定の食材に敏感な場合、皮膚に発疹やかゆみが生じることがあります。
  • ・細菌皮膚炎:体のどこかに傷ができた場合などに、バイ菌が感染して発症することが多いです。
  • ・マラセチア皮膚炎:常在菌の一種であるマラセチアが過剰に繁殖し、炎症やかゆみを引き起こします。

皮膚トラブルを防ぐための対策

パグの皮膚トラブルを未然に防ぐためには、以下のような対策が効果的です。

日常的なケア

  • ・シャンプーと洗浄:専用の犬用シャンプーを使用し、定期的に犬を洗うことで皮膚を清潔に保つことができます。特にアレルギーを持つパグには、低刺激のシャンプーを選ぶと良いでしょう。
  • ・皮膚の乾燥を防ぐ:冬場や乾燥した季節には保湿クリームを使用することも効果的です。

環境の管理

  • ・清潔な住環境:床や寝具をこまめに掃除し、ホコリやダニが発生しないようにしましょう。特にアレルギーのあるパグにとって、清潔な環境は非常に重要です。
  • ・食事管理:質の高い餌を選び、アレルギー物質を避けることで、食物アレルギーのリスクを低減できます。新しい食材を試す際は、少量から始めてみることをお勧めします。

健康チェック

  • ・定期的な獣医の診察:異常が見られた場合はすぐに獣医を受診することが重要です。皮膚にかゆみや異常が見られる場合は、早期に対処することで重症化を防ぎます。

皮膚トラブルのサインに気を付ける

パグが皮膚に関して当たり前とならぬサインを示す場合、以下のような症状が見られます。

  • ・かゆみや舐める仕草:特定の部位を頻繁に舐めることが見られる場合、皮膚に問題がある可能性があります。
  • ・発疹や赤み:皮膚が赤くなったり、腫れたりしている場合は注意が必要です。
  • ・抜け毛やフケ:通常よりも多くの抜け毛や、フケが見られる場合は皮膚トラブルが関与していることがあります。

このように、パグの皮膚トラブルは様々な要因から起こり得ますが、日常的なケアと環境管理を通して、愛犬の健康を守ることが大切です。

4. 知っておくべき神経系の病気とリスク

パグは、その独特な形状と性格から、様々な神経系の病気にかかりやすい犬種です。特に注意が必要な病気は、壊死性髄膜脳炎や、パグ脳炎(PDE)などがあります。これらの病気は、初期段階では目立つ症状が現れない場合があり、気づかないうちに進行することがあるため、飼い主としては早期のサインを見逃さないようにすることが重要です。

壊死性髄膜脳炎とは

壊死性髄膜脳炎は、大脳の表面や髄膜に炎症が発生し、進行することで様々な神経症状を引き起こします。この病気の主な症状には以下のようなものがあります。

  • 突然の全身性けいれん発作
  • 目が見えない、または視力障害
  • 頭が傾いたまま戻せない
  • 歩行の失調や転倒

症状が悪化すると、昏睡状態になり、最終的には死亡に至ることもある非常に危険な病気です。

パグ脳炎(PDE)の特徴

パグ脳炎は、パグ特有の病気で、原因は未だ明らかではありませんが、症状は非常に深刻です。主な症状は次のとおりです。

  • 短時間の間に繰り返される痙攣
  • ぐったりとしている、または活動的でない
  • 運動失調や方向感覚の喪失

この病気も進行性であり、発症から数日で命に関わる場合がありますので、特に注意が必要です。

神経系の病気のリスク要因

パグが神経系の病気にかかりやすい背景には、以下のようなリスク要因があります。

  • ・遺伝的要因: 特にパグに多く見られる疾病は、遺伝的な要因が大きく影響しています。
  • ・体型と構造: 短頭種であるため、呼吸や血流に影響を与え、それが脳に負担をかけることがあります。
  • ・過度な運動: 激しい運動は脊椎や神経への負担を増加させるため、トラブルの原因となることがあります。

症状に気づいたら

飼い主として、愛犬の健康状態を常に観察し、以下のような変化に注意を払うことが重要です。

  • 行動が普段と異なる場合
  • 突然の痙攣や失神
  • 歩き方の変化や運動能力の低下

気になる症状が見られた場合には、早めに獣医師の診察を受けることが推奨されます。早期発見が治療の鍵となりますので、愛犬の健康管理には特に気を配りましょう。

5. 病気を予防!正しい健康管理と生活習慣

パグはその特有の体型や性格から、多くの健康問題にかかりやすい犬種です。そのため、日常的な健康管理と生活習慣の見直しが非常に重要です。以下に、病気を予防するためのポイントを紹介します。

定期的な健康チェック

定期的に獣医師による健康診断を受けることで、早期に病気を発見することができます。特にパグは、短頭種気道症候群や皮膚疾患など、特有の病気にかかりやすいため、年に一度の健康診断は欠かさないようにしましょう。

運動と体重管理

パグは運動不足や肥満になりやすい犬種です。適度な運動を日常生活に取り入れることが大切です。散歩や遊びを通じて、以下のポイントを意識しましょう。

  • ・毎日の散歩:最低でも30分程度の散歩を行い、筋肉を維持します。
  • ・遊び時間:ボール遊びやフリスビーなど、楽しく運動できる時間を設けましょう。
  • ・食事量の管理:適切な食事量を守り、肥満を防ぐためにダイエット食を検討することも有効です。

健康的な食生活

食事はパグの健康を支える基盤です。質の良いドッグフードを選び、以下の点に気をつけましょう。

  • ・栄養バランス:肉類や野菜、穀物がバランスよく含まれたフードを選ぶ。
  • ・アレルゲンの排除:アレルギーがある場合は、特定の成分を避けるためのフードを選択する。
  • ・定期的な食事:決まった時間に適量を与え、食べ過ぎを防ぎます。

心理的なケア

パグはその社交的な性格から、適切な心理的ケアも怠ってはいけません。ストレスや不安が健康に影響を与えることがありますので、飼い主とのコミュニケーションが重要です。

  • ・遊びやお散歩の時間を確保し、ストレス発散の場を提供します。
  • ・スキンシップを大切にし、愛情を持って接触します。

環境の整備

犬が過ごす環境を整えることも、健康管理に貢献します。

  • ・温度管理:特に夏場は熱中症に注意が必要です。涼しい場所を提供し、十分な水分を与えましょう。
  • ・清潔な環境:定期的に部屋の掃除を行ない、ホコリやアレルゲンを取り除きます。
  • ・定期的なシャンプー:皮膚疾患を防ぐため、適切な頻度でシャンプーを行います。

これらのポイントを日常生活に取り入れることで、パグの健康をしっかりと管理し、病気のリスクを低減させることが可能です。愛犬との生活を楽しみながら、予防に努めましょう。

まとめ

パグは特有の体質や性格から、さまざまな健康問題に悩まされやすい犬種です。しかし、定期的な健康診断や適切な生活習慣の実践によって、多くの疾病を予防することができます。飼い主として、パグの体型や行動の特徴を理解し、愛犬の健康管理に細心の注意を払うことが重要です。また、ストレスのない環境を整え、犬とのコミュニケーションを大切にすることで、パグの健康的な生活を支えることができるでしょう。飼育にあたっては、専門家のアドバイスも参考にしながら、愛犬の幸せのために尽力していきましょう。

よくある質問

パグはどんな皮膚疾患に悩まされやすいですか?

パグは皮膚が敏感なため、アレルギー反応や感染症、皮膚炎などさまざまな皮膚疾患にかかりやすい特性があります。主な原因は環境要因や食事によるアレルギーが挙げられます。適切なケアと予防が重要です。

パグの呼吸器系の代表的な病気には何がありますか?

パグは短頭種であるため、呼吸器系に特有の問題がある犬種です。特に短頭種気道症候群(BOAS)、軟口蓋過長症、食道反射障害などが代表的な病気で、呼吸困難や異常な呼吸音、頻繁な咳などの症状が見られます。早期発見と適切な対処が必要です。

パグにはどのような神経系の病気があるのですか?

パグは神経系の病気にかかりやすい犬種で、特に壊死性髄膜脳炎やパグ脳炎(PDE)が問題となっています。これらの病気は進行が早く、命に関わる可能性があるため、飼い主は愛犬の行動の変化などに細心の注意を払う必要があります。

パグの健康を守るためにはどのような対策が大切ですか?

パグの健康を守るためには、定期的な健康診断、適度な運動と体重管理、質の良い食事、ストレスのない環境づくりなど、日常的なケアが重要です。これらの予防対策を心がけることで、多くの病気のリスクを低減できます。

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