ペットを看取るときの気持ち
2018年6月1日
日々、多くのペット達のお見送りの場に立ち会わせていただいておりますが、最期の迎え方にも様々な考えやカタチがあります。自宅で看取る、病院で看取る、外で生きている猫たちは自分で永眠する場所を選ぶ子もいれば不慮の事故に遭ってしまう子もいます。
人間の場合は、本人の意思確認もできますし、言葉で話し合い、本人や家族たちの納得のいく延命治療や自然治療などを選択することができます。
ただ、動物の場合では言葉を話すことができないので、飼い主の決断に委ねられます。
そのような場面で多くの飼い主は「この子にとってどの選択が最良なのか」「本当にこれでよかったのか」など必ず悩まれるかと思います。
医師や家族と話し合い、決断をしていくことになりますが、飼い主に選択が迫られる場面というのはとても辛いことです。
ペットがまだ若ければ、病院に頼って治療させるでしょうし、高齢であれば無理な治療で身体に負担をかけさせぬ様、自宅療養にして余生は好きなものを食べさせ、家の中で好きなように過ごさせてあげることを選択する方が多いように感じます。
ある書籍の紹介欄でこのような言葉ありました。
- 病気よりも辛い治療なら「そっとしておいてほしい」
安心して甘えられる人に「そばにいてほしい」
注射や点滴よりも「なでてほしい」
高齢ペットにおいては、延命を絶対とするのではなく、その命の自然なあり方に寄り添うことで、「その子が望むもの」を感じとることが大切だと思います。
そして、気が付いた頃には手遅れだったということがないよう、定期的に健康診断を受けることも大切です。
言葉を交わすことができない、痛みにも無理して耐えてしまうようなペットたちの少しの体調の変化に気が付いてあげることができるのは共に暮らしている飼い主だけです。
ペットと共に過ごせる時間は一生ではありません。
人間の長い生涯に比べれば犬や猫と暮らせる時間というのはごく僅かです。
そのかけがえのない時間を大切に過ごしていただきたく思います。
大森ペット霊堂で暮らしている猫のちょびとぶちょう。
この子たちも地域猫から大森ペット霊堂内猫になった際に血液検査を行いました。
その際、ちょびは腎不全。ぶちょうは猫エイズ陽性と発覚しました。
現在、ちょびに至っては定期的に動物病院で診てもらい薬を貰って腎不全という病の進行を遅らせる治療を続けています。
ぶちょうは食欲旺盛で最近ぽっちゃりしてきたのでそろそろダイエットさせようかと考えているところです…。
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