三峰神社のお犬信仰とペット葬儀の関係
2019年5月23日
先日、埼玉県秩父市にある三峰神社へ行って参りました。
この神社は関東屈指のパワースポットともいわれており、日本武尊(やまとたけるのみこと)が創始したと伝えられていて、三峯神社の境内には日本武尊の大きな像もあります。
神社が建つ場所も標高約1,100メートルという高いところにあり、山間部である秩父市街地でも海抜約240メートルくらいですので、三峯神社がいかに高い場所にあるかがお分かりいただけるかと思います。
そして、三峯神社には狛犬ではなく、狼の像が置かれているのが特徴です。
その所縁は、昔、山中にいる狼を【お犬さま】として崇める【お犬信仰】が広がっていきました。
三峯山の狼は日本武尊が道に迷った時に導いたといわれ、また、農作物を荒らす鹿や猪から守ってくれる神獣として崇められるようになりました。
さらに、火防・盗難からも守ってくれると解釈されるようになり、その信仰が広範囲に広まっていきました。
【お犬信仰】が全国に広まるとともに、三峯神社も広く知られ、『関東最強のパワースポット』と呼ばれるようになったようです。
そのご利益は、日本武尊が東国平定という目的を果たしたことから「明確な願望の実現」。
伊邪那岐命と伊邪那美命の夫婦を祀ることから「縁結び」「家庭円満」。
そして「厄除け」「心身浄化」など、たくさんあります。
犬や狼に縁がある神社なのを知って知らずか、境内には多くの犬連れの方がおり、飼い主と共に気持ちよさそうに散歩をしていました。とても良いお散歩コースになっているようです。
本来、神社や仏閣では「動物=穢れ(けがれ)」という考えがあり、「宗教上の理由により動物を連れての参拝はお控えください」などの表示があり、動物が境内に入ることは禁止されているのが一般的でした。
そのため、ペットを連れて神社や仏閣へ入るのは非常識と考える人が少なくありません。
しかし、最近は、「人間も動物も命の尊さは平等」「犬や猫も家族の一員」といった考えから動物を「穢れ」とはみなさず、ペット同伴を認めるようになった神社仏閣も増えてきています。
中には積極的にペットと一緒に参拝することを推奨したり、ペット用のお守りやお札、絵馬などが充実しているところも珍しくなくなりました。
ペットの慰霊祭や譲渡会を開催しているところまであります。
現代では、ペットは伴侶動物と呼ばれ、立派な家族の一員です。
葬儀として連れてこられる犬や猫たちと一緒に御守りを火葬したいという方がいらっしゃいます。
それは、生前、一緒に遊びに行った時の思い出の品であったり、病気闘病中に贈られたものなど様々です。
「一緒に行った神社の神様がちゃんと虹の橋へ導いてくれるよ。」
「天国でも元気に暮らすんだよ。」
と思いを込めて添えていただいてます。
大きな御守りやお札の火葬は不可ですが、手のひらサイズの小さな御守りでしたら問題ございませんのでご安心ください。
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