最愛の愛犬を看取るための最期の時間の過ごし方
2019年7月5日
大好きな愛犬とお別れの時を迎えることは、とても辛く悲しいことです。残された最後の時間を一緒に過ごすため、悔いの残らない時間を過ごしたいと願う飼い主さんがきっと多いはず。
獣医さんの指示に従って病院で過ごす方法もあれば、これまで共に過ごした場所で最後を迎えるという方法もあります。ワンちゃんを家族の一員と思う方が増えたことで、その期間の仕事の取り組み方にも大きく影響が出てきています。
今回は、最愛の愛犬を看取るための過ごし方についてお話ししていきます。
目次
今や犬も長寿命の時代
医学の発達やドッグフードの改良などに伴い、以前と比べるとワンちゃんの寿命は延びています。
ワンちゃんの平均寿命や健康寿命は何年くらいなのでしょうか。
犬の平均寿命
ワンちゃんの平均寿命は犬種によって違い、大型犬よりも小型犬のほうが長生きする傾向にあります。例えばシーズーやポメラニアンなどの小型犬は14年前後、柴犬やウェルシュ・コーギーなどの中型犬は13年前後、ゴールデン・レトリーバーやシベリアン・ハスキーなどの大型犬は12年前後が平均寿命です。
犬の健康寿命
健康寿命とは、犬が元気に毎日を過ごせる期間のことを言います。
一般的には平均寿命の3分の2を過ぎたあたりから老齢期(シニア)に入るワンちゃん。この頃になると体の衰えが目立ち始めます。
歯が抜け落ちたり足腰が弱ったりして、やがては介護が必要になるケースが最近は増えてきました。ワンちゃんの平均寿命が延びたため、健康寿命との差が介護に直結するのです。
愛犬のSOSを見逃さないために
寿命はコントロールできませんが、健康寿命は飼い方次第で延ばせます。
体調の変化を見逃さず、以下のような症状がある場合は早めに病院へ連れて行きましょう。
食欲は落ちてないか
犬の食欲低下を引き起こす代表的な病気は、子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)や口腔内腫瘍(こうくうないしゅよう)、歯周病などです。
その他の原因としては、免疫力の低下や口内炎の悪化、急性胃腸炎などが考えられます。
歩き方はいつもどおりか
犬の歩き方に異変はありませんか。
足を引きずったり片足をあげていたりするときは、怪我(脱臼や骨折など)・肉球のトラブル(しこりやトゲ、指間炎など)・爪からの出血などがないか観察しましょう。
おぼつかない足取りでジグザグに歩くときは、脳や神経の病気が疑われます。また、何らかの感染症に罹り体が弱っているケースもありますので、すぐに医師の診察を受けてください。
おしっこやウンチはしているか
おしっこの回数や臭い、量などが明らかにいつもと違う場合は、泌尿器に病気を抱えている可能性があります。
また、下痢や軟便、しつこい便秘などは消化器疾患が疑われます。
介護が必要になったら
介護が必要になった愛犬に少しでも快適な生活を送らせてあげるために、飼い主さんにできることは何でしょうか。ここでは、上手な介護のコツや大切なポイントをご紹介します。
食事の補助
ドライフードはぬるま湯につけてふやかしてあげると、歯が少なくなったシニア犬でも食べやすいです。
缶詰やレトルトフードを与えてもいいでしょう。
歩行の補助
足腰が衰えるとちょっとした物にもつまずきやすくなります。犬の活動スペースの床には、なるべく物を置かないでください。段差で転んで怪我をすることがありますので、室内はバリアフリーが理想的です。
トイレの補助
長毛犬は、お尻周りの毛を短くカットしておくと排泄時に毛が汚れにくくなります。お尻が汚れたときは、犬用のウェットティッシュなどで拭き取ってあげましょう。
トイレを失敗する回数が増えてきたら、犬用オムツの出番です。サスペンダータイプやテープ部分を何度も留め直せるタイプなど、いろいろな種類のオムツが販売されていますので、愛犬に合ったものを選んでください。
清潔さを保つ
シャンプーをするときは、滑りにくい場所(すのこの上など)に愛犬を寝かせて頭を高くした状態で手早く済ませてください。体調が悪いときに無理は禁物です。ウェットティッシュなどで優しくマッサージするだけでも効果があります。
看取る上での心の在り方
いつかは必ずやってくる犬とのお別れ。頭では分かっていても、いざその時を迎えるとパニックになってしまうことはあるでしょう。また、ワンちゃんの亡くなり方が老衰とは限りません。病気や事故で突然別れがくるケースもあります。
愛犬を看取るときに何を優先するのか、どのように心の整理をつけるのか。犬が元気な今のうちに、ご家族ともよく話し合っておきましょう。
最愛の犬と過ごす最期の時間
犬の平均寿命や介護問題、看取り方についてみてきました。天寿を全うする犬の場合は、最後のお別れまでにある程度の時間が与えられます。これまでの楽しかった日々を思い返しながら穏やかな気持ちでお世話をしてあげると、犬は安心して天国に旅立てるのではないでしょうか。
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