ペット供養でも用いられる涅槃図とは
2019年12月10日
こんにちは。大森ペット霊堂の荒井です。
大森ペット霊堂で葬儀や法要を執り行わせて頂いている3階、本堂の広間には、とても大きな、こちらの絵が飾られています。
こちらは、涅槃図(ねはんず)と言って、今から2500年ほど前の、仏教の祖と言われるお釈迦さまがお亡くなりになった時の様子を描いたものだそうです。
以前大森ペット霊堂にお招きさせて頂いた、国分住職から学ばせて頂きました。国分住職は、こちらの絵を「とても好きだ」と仰いまして、その時のお話がとても印象に残っておりますので、お話したいと思います。
絵の中央には、お釈迦さまが横たわっていて、その周りを、とても悲しい表情をした弟子たちが囲んでいます。今まで弟子たちに、様々な教えを説いたお釈迦さまですが、一番最後に教えて下さったのは「生き物には必ず死がおとずれる」ということ。その事を、自らの身をもって教えて下さったのでした。
今までお釈迦さまの教えを頼りに生きてきた弟子たちが、泣きながら「これから何を信じて生きていけば良いのですか!」と問いかけると、お釈迦さまは亡くなる直前、「自分自身を信じて生きていきなさい」と答えたそうです。そして、命は連鎖していくものなので、自分の亡骸(なきがら)は川に流して、魚たちに食べさせてあげて欲しいと、遺言を残したそうです。
こちらの絵のとても興味深いところは、悲しんでいる姿を描かれているのが、弟子たち人間だけでは無いというところです。周りに目を向けてみると、動物たち、植物たち、それから伝説の生き物たちまでいます。
こちらは犬や猫でしょうか?
牛や馬もいます。
兎も見つけました。
たくさんの動物たちが、一緒に描かれている涅槃図。なぜ動物たちも、こんなに悲しんでいるのでしょうか?
それは、お釈迦さまが愛しておられたのは、人間だけではないからです。生き物の中で人間だけを、決して特別扱いする事なく、動物たちも平等に愛しておられました。現代でさえ動物の事を「畜生」と呼ぶ人間が稀にいらっしゃいますが、お釈迦さまは決して「畜生」という、命の尊さに優劣を生み出すような言葉を使わなかったと言われています。だから動物たちは悲しんでいるのです。
涅槃図が表しているもの。それは「人間も動物も、生き物の命は皆、平等である」ということです。動物たちの命も、とても大切にされていた事が伝わるから、こちらの絵が大好きなんだと、国分住職は仰っておりました。
お話を聴いてから、涅槃図について何も知らなかった自分も、こちらの絵が大好きになりました。大森ペット霊堂のスタッフは皆、動物たちの命を人間と平等に想っています。だからこそ、ペットちゃんのご葬儀の際は、人間のご葬儀に倣い、人間が亡くなった時に行われる作法と同じようにペットちゃんを送り出しています。そんなスタッフのひとりとして自分がここに居れること、それから、大きな涅槃図が飾ってある大森ペット霊堂に居れることを、誇りに思います。
大切なペットちゃんを、ご家族のひとりとして、人間と同じように手厚く送り出してあげたいとお考えの飼い主様は、ぜひ一度大森ペット霊堂にご相談下さい。
スタッフ 荒井
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