ミニチュアダックスフンドの寿命は長い?短い?少しでも長く生きてもらうためには
2020年8月3日
小型犬のなかで、もっとも人気のある犬種と言えばミニチュアダックスフンドではないでしょうか。
ですから、ミニチュアダックスフンドをペットとして飼うご家庭が多いと言うのも事実です。
そこで今回はミニチュアダックスフンドの寿命はどれくらいなのか。
少しでも長生きしてもらうためには、何をするべきなのかをお伝えしますので参考にしてみてください。
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監修:わんにゃん保健室 獣医師 江本 宏平
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目次
ミニチュアダックスフンドとはどういう犬?
ミニチュアダックスフンドは、ドイツが原産国と言われています。
実はドイツ語では、ダックスフントと発音されますが日本ではダックスフンドと表記されているため、呼び方はどちらでも間違いではありません。
実はダックスフンドの歴史はかなり古く、12世紀ごろに先祖犬たちが交配し基礎ができたと言われています。
そのときのダックスフンドの先祖は、胴体が一般的な長さでしたが、徐々に体型が変化して今の胴長短足になりました。
ダックスフンドには、大きく分けて3つのタイプが存在しています。
それは、スタンダードとカニヘン、ミニチュアです。
スタンダード
スタンダードのダックスフンドは、体重が9キロ程度、胸囲が35㎝以上のサイズに分類されます。
スタンダードと言えば、割合的にかなり多い印象がありますが全体の数で言えばほとんど存在していない種類でもあります。
カニヘン
カニヘンダックスとは、生後15カ月で胸囲が30㎝以下のダックスフンドのことを表します。
ミニチュア
ダックスフンドと言えば、ミニチュアを想像する人は非常に多いのではないでしょうか。
ペットショップなどに行くと、かならずミニチュアダックスフンドが展示されているくらい人気のある犬種と言えます。
ミニチュアダックスフンドの定義は、生後15カ月時点で胸囲が30㎝~35㎝のサイズとなっています。
つまり、ダックスフンドのなかでもスタンダードがいちばん大きく、ミニチュアが中くらい、カニヘンがいちばん小さいという判断ができます。
ミニチュアダックスフンドの寿命を知るよりも病気のことを知っておこう
ミニチュアダックスフンドの寿命を知ったところで、何もすることはできませんし、寿命をのばすこともできません。
しかし、病気のことを少しでも知っておけば事前に対策ができるため、寿命をのばせる可能性があります。
歯周病
ミニチュアダックスフンドに限らず、ほとんどの犬が持っているといえる病気が歯周病です。
犬が歯周病になる確率は80%とも言われ、小型犬にいたっては90%とも言われているほどです。
さらには、歯周病が原因で重い病気にかかってしまう可能性があり、決して軽視できない病気でもあります。
実は犬は、人間よりも虫歯になりにくいですが歯垢がたまりやすいこともあり、歯周病になりやすいという特徴があります。
犬は人間のように毎日歯磨きをしないため、歯石がたまったり歯茎がはれて出血したりしやすくなります。
外耳炎
外耳炎とは、犬の耳のなかに菌が増えたことにより炎症がおきてしまう病気のことを表します。
正常な犬の耳は肌色ですが、外耳炎になってしまった犬の耳はとても赤く腫れあがっているような状態になります。
外耳炎が悪化してしまうと、腫れがひどくなったり悪臭が発生したりします。
ですから、日ごろからミニチュアダックスフンドの耳をチェックして、赤みがないか腫れがないのかどうかを見ておきましょう。
椎間板ヘルニア
人間にもなじみのある椎間板ヘルニアですが、ミニチュアダックスフンドなどの犬も患ってしまう、ということをご存知でしたでしょうか。
椎間板は、背骨の間にゼリー状の組織が集まっており、それらがクッションの役割を果たしています。
しかし、何らかの原因で椎間板がズレてしまい脊髄を圧迫してしまうことで椎間板ヘルニアになってしまいます。
椎間板ヘルニアになってしまうと、歩行することはもちろん排泄も難しくなってしまうこともあり、大きな病気と言えるでしょう。
椎間板ヘルニアになってしまうのは、大きく分けて2通りあります。
それは加齢によるものと遺伝によるものです。
とくにダックスフンドのような胴長な動物は、遺伝的な要素を持っていることが多い傾向にあります。
ミニチュアダックスフンドの寿命について
ミニチュアダックスフンドの平均寿命は、13歳~16歳くらいと言われています。
ミニチュアダックスフンドの年齢を人間に置き換えた場合、16歳は85歳くらいに値します。
ですから16歳になれば、かなりの高齢犬と考えていいでしょう。
ミニチュアダックスフンドにとって、少しでもいい環境で育てることができれば平均寿命以上に生きてくれる可能性があるため、長生きしてくれるコツを知っておくべきです。
ミニチュアダックスフンドの寿命をのばし長生きしてもらうためには
ミニチュアダックスフンドの病気のことを知ったら、次は長生きしてもらうためのコツについて学んでおきましょう。
寒さと暑さ対策をしておこう
ミニチュアダックスフンドは、胴長短足なこともあり地面との距離がかなり近くなりやすい傾向にあります。
とくに散歩をするときには、この地面との距離に気をつけなければなりません。
たとえば真夏のアスファルトは、人間が裸足で歩くと焼けるように暑いというのが実感できるはずです。
それもあってか、体と地面が近いミニチュアダックスフンドは、熱中症になりやすい傾向にあります。
逆に真冬になると凍えるような寒さがダイレクトに伝わるため、暑さと寒さの両方を意識しないといけません。
毎日の散歩と適度な運動を行う
ダックスフンドそのものは、もともと猟犬として活躍していたこともあり、好んで運動をする犬種でもあります。
ですから、毎日の散歩と適度な運動を行いストレスを発散させるようにしてください。
ヘルニアにならないような環境を整える
ミニチュアダックスフンドは、胴長なこともありヘルニアになりやすい傾向にあります。
なぜなら、腰に負担がかかる動きが多いからです。
とくに無意識にミニチュアダックスフンドを抱いてしまうと、腰に大きな負担がかかってしまうため要注意です。
ミニチュアダックスフンドの寿命が近づいてきたら事前に対策をしよう
もし、ミニチュアダックスフンドの寿命が近づいてきた場合、いつ突然の不幸がやってくるかなんて解りません。
そんなときに限ってパニックになってしまい、何をするべきなのかを判断できなくなってしまうものです。
だからこそ、事前にミニチュアダックスフンドが亡くなった場合は、何をするべきなのかを調べておくことをおすすめします。
ミニチュアダックスフンドの火葬と葬儀は、かならずやっておくべきと言えます。
それは、ペットを家族同然と考えるご家庭が増えてきたからです。
ペットが亡くなったから焼却して終わり、なんてことになってしまうと余計にツラくなってしまいます。
ですから、事前にペット専用の霊園に相談をして、適切な対応ができるようにしておいてください。
結果的に、飼い主やミニチュアダックスフンドにとっても、安心できると言えます。
ミニチュアダックスフンドの寿命のまとめ
ミニチュアダックスフンドの寿命をのばし、少しでも長生きしてもらうためには飼い主の理解と協力なくしてはできません。
ですから、ミニチュアダックスフンドがかかりやすい病気を知ることと、長生きできる方法を実行してみてはいかがでしょうか。
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