ペット火葬までドライアイスは必要?取り扱いの注意点と安置方法とは
2021年1月13日
ペットが亡くなったとき、まず悩むのは安置方法ですよね。悲しみの最中とはいえ、火葬までの間に正しく安置してあげることが、可愛いペットのためにできる最後のお世話ともいえます。
まるで生きて眠っているかのようなかわいいペットでも、亡くなったその瞬間から身体は徐々に腐敗していってしまうので、適切な処置と安置方法が必要です。ペットの安置方法は様々ありますが、ご自宅でできる遺体の損傷を一番遅らせてくれる方法は、ドライアイスを使用する安置方法なのです。
しかし、ドライアイスは適切に扱わないとじつはとっても危険なんです。火葬までの間、ご自宅で綺麗に遺体を安置するために、ドライアイスの取り扱いと正しい安置方法を確認しておきましょう。
目次
ペットの安置にドライアイスを使う理由と取り扱いの注意点
ペットの遺体の安置にはよくドライアイスが用いられます。しかし、ドライアイスはどこでも気軽に買えるようなものでもないですよね…。取り扱いを誤ると、大怪我に繋がる恐れもあるのです。
ドライアイスをペット火葬前の安置に使う理由とは
ペットが亡くなったときの火葬までの期間は、平均して死後2、3日と言われています。2、3日間自宅で遺体を安置しておくためには、低温で保管しておくことが大切です。
ドライアイスは、二酸化炭素を固体にしたものでその温度は−78.5℃とかなり低温。そのため、遺体の安置に使うことで腐敗の進行を遅らせることができます。さらに、ドライアイスは溶けても液体にならずに気体となるため、遺体が濡れてそこから腐敗を広げてしまうことがないので安心です。
ドライアイスを使わない場合は、保冷剤を使うこともあります。ですが、保冷材は溶けてくると周りが結露してきます。その結露で遺体を傷つけてしまうこともあるのです。なにより、ドライアイスほど低温にはならないのが欠点。低温で融けても液体にならないというこの二点から、ドライアイスは遺体の安置に最適といえるのです。
ドライアイスの取り扱いは注意が必要
ドライアイスはとても低温なので、素手で扱うと大変危険です。特に濡れた手で触れるのはかなり危ないので、最善の注意が必要です。凍傷になってしまう危険があるので、必ず乾いた軍手を使用してください。遺体の安置に使う際も直接遺体に触れさせることがないように、タオルにドライアイスを包んでから使用しましょう。
ドライアイスは低温さゆえに、小型犬や体の小さな猫・小動物の安置の際に入れすぎてしまうとカチコチに凍ってしまうことがあります。ですので入れすぎには注意してください。またドライアイスは溶けると二酸化炭素の気体となるため、酸欠にも注意が必要です。
ドライアイスが解けるのはとてもゆっくりです。白いモクモクとした気体となって床に溜まってきます。床に二酸化炭素が溜まると、酸素濃度が薄くなるので必ず換気をしながら使用してください。特に他にペットがいる場合や小さなお子さんがいる場合は、注意してください。
ドライアイスを入れる前にやること
遺体の安置はただ冷やせばいいのではなく、大切なペットへの最後のお世話だと思って、心を込めて安置してあげてください。ドライアイスを入れる前に行うことをチェックしていきます。
棺となる箱を用意する
まずは、棺となる箱を用意します。箱はそのまま火葬を行える素材のものを選びましょう。ビニール製の物や金属製のものはNGです。木の箱や段ボールでも構いません。
箱の底にペットシートやビニールを敷き、バスタオルやペットがいつも使用していたクッション・毛布を入れてあげます。遺体は死後硬直が始まる前に箱に入れられるよう、前足や後ろ足の関節を曲げてあげましょう。
遺体を拭いて清め体液の流出を抑える
遺体は棺に入れる前にしっかりとキレイに拭いてあげましょう。硬く絞ったタオルなどで、お顔や体を毛並みに剃って整えるように拭いてあげるととてもきれいになります。
また、遺体からは体液が染み出てくるので、体液の流出を抑えてあげる必要があります。鼻や肛門から体液が出てくるのでその都度拭いてあげたり、なかに脱脂綿を入れてあげるとよりきれいに保てます。
ドライアイスを使ったペット火葬前の正しい安置方法
遺体のお清めや安置の準備が整ったらなるべく早めに遺体を安置しましょう。ドライアイスを使って正しく安置してあげることで、綺麗な状態で火葬を迎えることができます。
ドライアイスを置く場所
亡くなってから徐々に遺体は腐敗が進んできます。なるべく早くドライアイスを入れてあげましょう。ドライアイスを置く場所はお腹・腰・が中心です。なぜなら、遺体は内臓から徐々に腐敗が進んでいくからです。内臓がたくさん集まっているお腹を中心に冷やしてあげることで、腐敗の進行を最小限に抑えてあげることができます。
室温調整と安置期間に注意する
ドライアイスは低温とはいえ、室温には十分に注意してください。夏はエアコンを付けて、逆に冬場はエアコンは使用せず部屋を涼しく保つようにしましょう。勿論、換気も必要です。夏場は特に換気をしながら室温下げなければならないので、室温調整の難易度が高くなります。
一日当たりのドライアイスの量は、小型犬や猫の場合は夏場なら4㎏、冬場なら2~3㎏と言われています。しかし、ドライアイスを使用しているからといって長期間そのままにすることはできません。安置期間にも注意を払う必要があります。安置期間は夏場は1~2日、冬場は3~4日を目安に火葬できるよう火葬業者に依頼してください。
まとめ
ドライアイスは二酸化炭素を固体にしたもので−78.5℃と超低温で溶けても液体にならず、気体になることからペットの遺体の安置に最適です。
しかし、超低温なため凍傷の恐れがあるので素手での取り扱いは厳禁であることや、酸欠になる恐れがあるので換気をしながら使用することなど注意しなければならないことが多数あります。更に自宅での遺体安置は、体液の流出を防ぐために適切な処置が必要なことや、室温や安置期間にも注意しなければならないなど意外と大変です。
大森ペット霊堂では霊安室があり、火葬までの期間自宅での安置が難しい場合は無料で預かってくれるサービスがあります。キレイに安置してあげたいけどドライアイスの取り扱いに不安があったり、適切な安置方法に自信がない場合にはプロに任せるのが一番安心ですよ。
最新記事 by 大森ペット霊堂 (全て見る)
- 夜間も安心!東京で愛犬の体調が悪くなった時の対処法 - 2024年10月29日
- 愛する存在との永遠の絆「ペットの遺骨」の供養と手入れ方法 - 2024年9月20日
- ポメラニアンが亡くなった時の最期の方法 ~愛する家族へのお別れ~ - 2024年9月20日